Experiment record

AIログノート:住宅分岐回路向け6ch CT計測設計

4つの専用分岐回路を6ch CT電力計測基板で監視し、2chを予備として残す構成を整理した設計段階のAIログノート。日本の100/200 V系統における電圧基準、CT最終選定、校正は未解決事項として明示する。

結論

今回の対象では、6ch CT計測基板は有力な設計候補である。4つの専用回路を4chで監視し、残り2chを将来用に確保できる。

過去の検討で最も具体化した既製品候補は CircuitSetup Expandable 6 Channel ESP32 Energy Meter だった。2026年8月16日に公式情報を再確認したところ、メイン基板は6つのCT電流入力、2個のATM90E32AS電力計測IC、ESP32とのSPI通信を備え、ESPHome/Home AssistantおよびEmonESP/MQTT系のソフトウェア経路が文書化されている。

ただし、本記録はPLANNED、すなわち設計段階の記録であり、設置済み実験ではない。

保持されているプロジェクト履歴からは、基板・CT・電圧基準用ハードウェアの購入、設置、通電、校正、実測はいずれも確認できない。また、日本住宅の100/200 V系統で正確な有効電力を求めるための電圧基準および相対応付けについても、最終構成は確定していない。

したがって、現時点で再利用可能な結論は次のとおりである。

CircuitSetupの6ch構成は追加検証を進める価値がある。ただし、日本向け電圧基準設計、最終CT選定、分電盤への物理実装、校正を確認するまでは、完成した電力計測システムとして扱わない。


このノートを公開した理由

AI Experiment Logに追加された過去チャットを再確認すると、まだ公開記録になっていない検討が複数存在した。

一方、SwitchBot環境データ取得やハイブリッド給湯器の電力取得調査は、すでに既存の公開実験で扱われている。

住宅の分岐回路をCTで多チャンネル計測する検討は、それらとは独立した再利用価値があり、かつ過去チャットでは設計・部品選定段階で止まっていた。このため、実装済みと誤認させない設計段階のAIログノートとして公開することにした。


観測済みの設計要件

保持されているプロジェクト会話から、以下の要件が直接確認できる。

これらはOBSERVEDの入力条件であり、設置・計測が実行済みであることを示す証拠ではない。


CircuitSetupについて確認できた事項

2026年8月16日にCircuitSetupの公式資料を再確認した。

Expandable 6 Channel ESP32 Energy Meterについて、公式資料から以下を確認できる。

CircuitSetupは、接続するCTについて、定格最大電流時の二次出力が720 mV RMSまたは33 mAを超えないことを条件としている。

このため、CTは単純に「ブレーカーが何Aか」だけでは決められない。少なくとも導体径、CT開口寸法、二次出力形式、負担抵抗の有無、基板入力条件を合わせる必要がある。


提案する6ch割り当て

以下はPROPOSED、すなわち設計案であり、実際の配線を観測したものではない。

チャンネル対象候補状態
CH1200 V 食洗機回路PROPOSED
CH2洗濯機回路PROPOSED
CH3100 V ハイブリッド給湯器回路PROPOSED
CH4200 V 30 A IH回路PROPOSED
CH5予備PROPOSED
CH6予備PROPOSED

6ch基板を使う利点は、単に4つのCTを接続できる点だけではない。CH5、CH6を初期状態で空けておけば、後から別の専用負荷、発電回路、比較用チャンネル等を追加する際に、計測フロントエンド自体を交換せずに済む可能性がある。


提案するデータ経路

公式情報と過去の設計要件から、最も素直な構成は次のようになる。

分岐回路の導体
CT
CircuitSetup 6ch電力計測基板
    ↓ SPI
ESP32
    ↓ Wi-Fi
ローカル収集系 / Home Assistant / MQTT
長期保存・解析

本プロジェクトでは既存のRaspberry Piがあるため、ローカル収集先として有力である。

過去チャットではGoogle Apps Scriptへの収集も候補に含まれていた。ただし、今回確認したCircuitSetup公式資料には、Google Apps Scriptへ直接送信する標準経路は示されていない。そのため、Apps Scriptへ送る場合は、HTTPエンドポイント、リレー、MQTTブリッジ等を別途実装し、実際に検証する必要がある。

本ノートでは、その経路を実装済みとは扱わない。


日本の100/200 V系統で残る課題

電流を測るだけでは、信頼できる有効電力や積算電力量は得られない。

電力演算には、適切な電圧基準と、実際の配電相・回路構成に対応したマッピングが必要である。今回の対象には100 V回路と200 V回路が混在するため、この点が重要になる。

保持されている過去チャットには、特定住宅の100/200 V系統について、公開可能かつ十分に検証された最終的な電圧基準配線設計は残っていない。

CircuitSetup公式資料ではAC-ACトランスを電圧基準として使う方式や複数電圧基準を扱う機能が説明されているが、今回の日本向け構成にそのまま適用できる最終設計は、まだ検証が必要である。

したがって、以下は明示的にUNKNOWNとする。

この未解決事項が、本設計を「導入準備完了」としない最大の理由である。


CTの最終型式は未決定

本記録では、最終CT型式を断定しない。

防御可能なBOMを作るには、少なくとも各回路について以下を確認する必要がある。

  1. 分岐回路・ブレーカーの最大電流。
  2. 実際の導体外径と設置可能な空間。
  3. CT開口寸法。
  4. CT一次定格。
  5. 二次出力形式と最大出力。
  6. CT内部に負担抵抗があるか。
  7. 選定したCircuitSetup入力構成と整合するか。
  8. 基準計器による校正結果。

例えば30 AのIH回路では30 Aを確実に包含する一次定格が必要になる。一方、より小さい負荷回路では、過大なCTを使うより適切な定格を選ぶ方が実用的な分解能を確保しやすい可能性がある。

ただし、実際の導体径・回路定格を確認するまでは、具体型式を確定しない。


安全・公開境界

本公開ノートでは、以下を意図的に公開しない。

また、活線状態の分電盤内部で作業を実行したとは記載しない。

分電設備内部には危険な電圧が存在し得る。本記録はアーキテクチャと証拠状態を残すためのノートであり、活線作業の手順書ではない。実際の施工は、適用される電気安全・法令上の要件に従う必要がある。


実行状態

項目状態
6ch構成を評価対象として選定PROPOSED
CircuitSetupの基本機能を公式資料で再確認VERIFIED
最終CT型式の確定UNKNOWN
日本100/200 V向け電圧基準設計の確定UNKNOWN
ハードウェア購入NOT VERIFIED
分電盤への設置NOT EXECUTED OR NOT VERIFIED
ESP32ファームウェア導入NOT EXECUTED OR NOT VERIFIED
電流・電力の実測NO
基準計器との比較校正NO

この状態表が本記録で最も重要である。部品検討と設計会話を、実際に計測結果を得た実験と混同しないためである。


次に必要な検証

この設計ノートを将来の実行済み実験へ昇格させるには、少なくとも以下の証拠が必要になる。

  1. 各回路の定格と導体寸法の確認。
  2. 各チャンネルのCT型式と入力・負担条件の確定。
  3. 日本100/200 V系統に対応した絶縁電圧基準設計の検証。
  4. ケース・固定方法・配線保護の設計。
  5. 実際に導入したESP32ファームウェア/設定。
  6. Raspberry Pi等でタイムスタンプ付きデータを実際に取得できた記録。
  7. 信頼できる基準計器との校正比較。
  8. 継続運転での安定性確認。

それまでは、ライフサイクル状態をPLANNEDのままとする。


情報源

言語非依存の正本は、プロジェクトリポジトリの experiments/RESIDENTIAL-BRANCH-CT-DESIGN-001/experiment.json に保存する。